離乳食が始まり、色々食べられるようになっていく子ども達。
そんな中現れるのが「トマトいやー!」「ピーマンきらーい!」といった野菜の好き嫌い。
栄養いっぱいで体にいいから食べてほしい!そんな親心をよそに、子ども達は自分の好き嫌いをはっきりさせていきます。
それもまた成長の一部なので、ゆっくり見守りたいのはやまやまですが、やっぱり成長期だもの、好き嫌いなく食べてほしい!
ということで、野菜嫌いの子ども達も思わず野菜が好きになる、かわいい野菜たちが主役の絵本「やさいのがっこう」シリーズをご紹介します。
最後には保育所にじいろランド四日市園の保育士、みちよ先生から「やさいのがっこう とまとちゃんのたびだち」の読み聞かせのポイントも教えてもらいました♪
なかやみわさん作「やさいのがっこう」シリーズとは
「こぐまのくぅぴぃ」シリーズやサイトでもご紹介した「どんぐりむら」シリーズといった、ふんわりカワイイ雰囲気のキャラクターが大人気の絵本作家なかやみわさん。
そんななかやみわさんが手がけた「やさいのがっこう」シリーズは、現在までに4作が発売されている人気シリーズです。
野菜たちが美味しくなるために成長する畑を学校に見立て、どうすれば自分が美味しくなるか奮闘したり、自分がどうやって成長するのかを学びながら、美味しい野菜として出荷されるのを目指していくストーリー。
大人でも知らなかった野菜の成長に関する話や、美味しい野菜の豆知識などもお話の中に分かりやすいエピソードとして組み込まれていて、子どもと一緒に読んでいると勉強になります。
主人公の野菜以外にも、子どもにはちょっぴりマイナーどころの野菜たちも出てくるので、野菜の名前を覚えるのにもピッタリの絵本です。
やさいのがっこう ピーマンくんゆめをみる
やさいのがっこうシリーズ2作目となるやさいのがっこう ピーマンくんゆめをみる。
ピーマンくんは、自分が大きくなったら赤や黄色の華やかなパプリカになれると思いこみ、夢見ています。
大人だとそんなわけがないのは分かるのですが、子ども達の中にはピーマン=パプリカだと思っている子も多いかもしれませんね。
ついついサボり癖のあるピーマンくんは授業中もついつい居眠り。果たして色良しツヤ良し形良しのパプリカになれるのでしょうか?
絵本の中に野菜たちがおいしくなるための日光浴のシーンが出てくるのですが、人参や大根は土の中で隠れる部分をきちんとタオルで隠して日光浴。
ほんわかとした日常のちょっとしたシーンにも、野菜の成長に関する豆知識がちりばめられている絵本です。
やさいのがっこう キャベツくん おはなになる?
こちらは第3作目、キャベツくんが主役のやさいのがっこう キャベツくん おはなになる?。
とてもマイペースで読書家のキャベツくん。
頭に知識をたっぷり詰め込めば、ずっしり重くておいしいキャベツになれると信じ、毎日本を読んでいます。
そんな中知ってしまったのはキャベツは野菜ではなくて本当は花だということ。
キャベツを収穫せずに放っておくと、いずれは花が咲きます。野菜の中には先に花が咲いて実になる物も。
野菜を放っておくといずれどうなってしまうのか、大人も知らない人が多い、野菜のその後を知ることができる絵本です。
もちろん今回も様々な野菜が登場。それぞれに個性豊かな性格を持ったかわいい子たちがたくさん登場しますよ♪
やさいのがっこう とうもろこしちゃんのながいかみ
4作目のやさいのがっこう とうもろこしちゃんのながいかみは、長い髪がチャーミングな女の子、とうもろこしちゃんが転校してくるお話。
とてもキレイな長い髪ですが、とうもろこしちゃんにとっては不便な面も。
今回もかわいい野菜の仲間たちが登場します。とうもろこしちゃんも、仲間たちとあっという間に仲良しに。
そんな不便な長い髪に悩むとうもろこしちゃんを助けるために、仲間たちは切ってしまおうとするのですが…。
とうもろこしちゃんの長い髪は、スーパーで皮付きのまま売られているとよく見かける、ひげの部分。
実はこのひげが、美味しい実になるって知ってましたか?
子ども達も大好きなとうもろこしが甘くておいしくなる秘密が分かる、ステキな絵本になっています。
やさいのがっこう とまとちゃんのたびだち
やさいのがっこう第1作目となるやさいのがっこう とまとちゃんのたびだち。
真っ赤でかわいいとまとちゃんが主役です。今回は保育所にじいろランド四日市園の保育士みちよ先生に、読み聞かせのポイントと合わせて紹介していただきましょう♪
保育士が教える「やさいのがっこう とまとちゃんのたびだち」の読み聞かせポイント
いろんな野菜たちが美味しい野菜になって、八百屋のおじさんが迎えに来てくれることを、やさいのがっこうで今か今かと待ちわびています。
たっぷり対応の光を浴びて美味しくなるまでやさいのがっこうを卒業できません。
「つやよし」「いろよし」「かたちよし」とみっつの「よし」が揃ったら、「ごうかくシールを」貼ってもらって卒業です。
次はだれかなぁ…?
野菜たちは口々に大きくて真っ赤になったとまとちゃんの名前を上げます。
嬉しくなったとまとちゃんがなすびせんせいに「今度は自分かな?」と尋ねると「あと少しね!」の返事。
やさいのがっこう とまとちゃんのたびだちには、ページいっぱいにいろいろな野菜たちが出てきます。
だいこん・はくさい・とうもろこし…。
子ども達に野菜の名前を聞いたり、好きな野菜を聞いたりしながら、読み聞かせしていくと楽しいでしょう。
子ども達の苦手な野菜も絵本の中ではとってもかわいいキャラクターで登場します。
「かわいいよ♪食べたら美味しいかも!」「お野菜喜ぶよ♪」などとお話しながら読み聞かせしましょう。
とまとちゃんがみっつの「よし」をもらうには、太陽の光を浴びて真っ赤なトマトにならなくてはなりません。
「太陽のひかりをあびなきゃ」と張り切るとまとちゃん。
ですが天気の悪い日が続いてなかなか日光浴ができません。
太陽が出てほしいと願うとまとちゃんの前に、太陽が苦手なクレソンくんとみょうがちゃんがやってきます。
保育園でもお花や野菜を育てる機会のある子ども達。植物は太陽が好き!と思っている子ども達がほとんど。
そんな中で、野菜の中には太陽のひかりが苦手な物もあることを伝えておきましょう。
絵本の中ではなすびせんせいがとても分かりやすくとまとちゃんにお話ししてくれています。
その場面を子ども達にもしっかりと読み聞かせましょう。
真っ赤になることを待ち望んでいるとまとちゃん。
なかなかお天気が貼れにならずにがっかりしていると、クレソンくんとみょうがちゃんが八百屋のおじさんの忘れ物でいいことを思いつきます。
とまとちゃんを虫眼鏡で照らしたり、マジックで色を塗ってみたり…。
ですがそんな事では「みっつのよし」はもらえません。
太陽が出るまで体操したり、お掃除したり、美味しくなるまでじっと待っていると、雨が大好きクレソンくんに嬉しい日がやってきます。
先を越されてしまったとまとちゃん。でもそんなことでは落ち込みません。
「おいしいやさいになるひをたのしみにして毎日をすごすわ!」
やさいのがっこうで歌を歌って、掃除をして、体操をして楽しく過ごすとまとちゃん。
野菜たちが楽しそうに大縄跳びをするページはとてものどかなシーン。
そんな野菜たちが楽しく過ごす場面でも「はくさいくんは何しているかな?」「かぼちゃくんは?」と、子ども達の反応を見ながら言葉がけをしていきましょう。
とうとう美味しくなったとまとちゃん。「ごうかくシール」を貼ってもらって旅立ちです。
「よかったね!」「美味しくなったね!」と子ども達に言葉がけをしながらお話を締めくくりましょう。
野菜が嫌いな子どもが多いので、絵本を通して少しでも野菜嫌いを減らすきっかけになると良いでしょう。
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